All along the Watchtower(見張塔からずっと)

 

  「抜け出す道があるはずだと」 

  とペテン師は泥棒に言った

  「ややこしくて 息もつけない 

  経営者たちは葡萄酒を飲み

  農民たちは土地を耕す

  だれ一人として その価値を知らない

 

  「そんなに興奮しなくてもいいさ」

  と泥棒が親切に話してくれた

  「俺立ちの多くが 人生はペテンだと思っている

  だがあんたと俺は そんなことは切り抜けてきたし

  これは運命じゃない

  嘘を話すのはやめよう 夜が更けてきた」

  

  見張塔からずっと 王子たちが見つめていた

  女たちが出入りして 

  裸足の召使いたちもそうしている間に

  遠くの方でヤマネコが吠えた

  馬に乗った男が二人近づき

  風が唸り始めた