The Dangling Conversation(夢の中の世界)
1.穏やかな日々 まるで暮れなずむ
午後を描いた水彩画のように
レースのカーテン越しに陽の光が差し込み
部屋の中にうっすらと影を落とす
僕らは座ってコヒーを飲む
お互いに無関心でくつろいでいる
海岸に打ち上げられた貝殻のように
どこからか海のうねりが聞こえてくる
※とぎれた会話
うわべをとりつくったため息
それは 二人の人生の境界線
2.君はエミリー・ディキンソンを読み
僕はロバート・フロストを読む
読みかけのページにはさんだ栞は
僕らが失くしてしまったものを示している
下手な詩のように
僕らはリズムのない詩句
韻を踏まない対句
別々の時間の中で
※繰り返し
3.僕らは関わりのある問題を
もっともらしく準備した言葉で語り合う
「はたして分析は有効か?」
「演劇は本当に死に絶えたのか?」
この部屋にも夕闇が忍び込み
僕は君の影にキスをするだけ
君の手のぬくもりさえ感じられない
僕にとって君はもう見知らぬ人
※繰り返し