Wednesday Morning, 3A.M.(水曜の朝、午前3時)

 

  愛しい人の静かな息づかいが聞こえる

  僕の隣りに身を横たえて 夜にくるまって眠っている

  うっすら湿り気を帯びた髪が枕の上を漂う

  冬の月明かりの輝きを映しながら

 

  彼女は柔らかい 彼女は暖かい

  だけど僕の心は重く沈んだままだ

  彼女の胸が静かに盛り上がり また下がるのを

  僕はじっと見つめている

  夜明けの最初の光と共に 僕はここを出てゆく

  そして 今夜は残された唯一の思い出となるのだ

 

  ああ 何ということを なぜ あんなことを

  僕は罪を犯してしまった 法を破ってしまった

  25ドルとわずかばかりの銀貨のために

  酒屋に押し入り 強盗を働いてしまった

 

  この人生 現実とは思えない 罪も幻覚のようだ

  まるで悪夢のような場面を演じているようだ

  それでも かたわらの愛しい少女を見つめながら

  僕には はっきりとわかっている

  あと 数時間で朝が訪ずれる





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